公益社団法人 福岡県水難救済会

苅田救難所(かんだ)

苅田救難所 所在地

〒800-0313
京都郡苅田町磯浜町1丁目2-5
苅田町漁業協同組合傭船事業組合内

沿革

平成19年1月、当海域において未整備であった海難救助及び海事普及について、その社会的要請に応えるため、行政関係者を中心に漁業及び消防関係者を所員に苅田救難所が開設された。

苅田救難所は地域の漁業協同組合を背景としておらず、そのため発足当初から救助資器材等の調達に苦労してきた。
しかし、平成20年12月、関係者の努力により日本水難救済会の助成を得て救難艇「おおたか」を建造することができた。

現在、救難艇は海難訓練等に活躍しているが、出動態勢を迅速確実に行うため、救難艇格納庫の設置が新たな課題として挙げられる。

救難所について

苅田救難所が根拠地とする苅田港は、国際貿易港として北部九州にあって大変重
要な港湾である。

そのため、港湾の整備や管理が国や県の出先機関によって行われている。
なかでも、苅田海上保安署とは密接な協力要請関係にあり、プレジャーボート団体と合同で行う沿岸海難救助訓練について指導をお願いしているところである。 特に、苅田救難所が管轄する海域は水深が浅く、大型の巡視船が行動し難いため、救難艇を有する苅田救難所への期待は大きい。

また、豊前海域には南部地区に2つの救難所しかなく、相互に遠隔なため、連携疎通が重要と考えられる。

平成18年3月、苅田港の沖合に北九州空港が開港した。
北九州空港は海上空港のため、海上における緊急事態が想定されている。
このため、苅田救難所においては、大阪航空局との間で海上救助活動協定を締結している。
隔年開催される航空機事故対策総合訓練には、北九州空港緊急計画に基づき、連絡協議会の会員として参加している。

平成26年6月に苅田町で開催された福岡県総合防災訓練には、苅田海上保安署指揮の下、海上自衛隊と連携し、津波による落水者救助訓練に参加した。その他、行橋苅田沿岸警備協力会会員として、密輸や密航に対する警察業務への協力を行っている。

過去には、地元消防機関への潜水訓練支援を行ったこともあり、消防機関との関係強化は重要であると認識している。

毎年10月頃に苅田港美化協議会が実施する神ノ島清掃については、所員多数で参加している。また、7月に苅田港振興協議会が実施する海の記念日行事には、乗船体験者への安全管理と水上バイクの展示や写真撮影を通じて海難救助に対する広報に努めている。

数年おきではあるが、地元小学校5年生を対象に、門司海上保安部や苅田海上保安署の応援を得て、夏休み前に若者の水難救済ボランティア教室を開催している。

救難所紹介

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